総理の椅子

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国友やすゆき「総理の椅子」を読む。
総理大臣をめざす一人の青年を描いた作品。

主人公は、かつて政治家の利権のためのダム建設によって
故郷の村を壊され、家族を皆殺しにされた。
『この国は腐っている。私利私欲のためにしか行動しない
この国を滅ぼすこと、それが僕の復讐』

主人公は汚い手段で総理への階段を上がっていく。
でっち上げたスキャンダル、秘密を握る女性と関係を持つことで

『結局、庶民は政策なんか聞いていない。いい人そうだから、カッコイイから人気が出る。
それだけのことだ。』
『今の世の中は閉塞感に包まれている。だから、誰か世の中を変えてくれるカリスマをほしがる。』

主人公が発するこれらの言葉は、今の世の中を如実に表している。
田中角栄、小泉純一郎、橋下徹、(かつての民主党)。
彼らは皆、そうした可能性を持たせてくれる人だった。

最後、

国民がバカばっかりだったなら、戦争がはじまるだろう。
でも、この中に少しでも冷静にものを見れる奴がいたら、戦争はしないはずだ。

主人公はそう言って、自らがテロリストにやらせた爆撃で死んでいく。
この国の未来はどうなるのか。。。それは私たち一人一人にかかっている、

このマンガはそう語りかけている。
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匿名の彼女たち

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匿名の彼女たちを読む。
主人公は中堅商社マン。30過ぎの男で独身。趣味は風俗。
全国に出張するたびに、その土地土地の風俗に出かける。

孤独のグルメの風俗版ともいえる漫画である。

まず、驚かされるのはその知識量で
街の歴史、現在までの変遷、女の子の質など、それはもう
ルポタージュである。

作者がどんな人か気になる。。。(勝手に、東スポの風俗ライターを
イメージしている)

で、特に印象に残ったのが、
こんなシーン。

たまに、店外でデートをすることが主人公にはあり、
あるヘルス譲とデートした。
体を交えず、ただただドライブをする。
その時、彼女の携帯に電話が入る。
「明日、予約したからね~」というオッサンの下品な声だった。

それを聞いた主人公は、彼女と口論になってしまう。
そこで、彼女が一言。
「私がヘルス嬢だって知ったうえで、山下さん(主人公です)誘ってくれたんじゃないの?
それとも、やるだけが目的だったの?最低。」
「違うよ、本当は君のいろんなことを知りたかったんだ。例えば、君の名前とか。。。」

『それはお互いさまでしょ!!』

私は、このシーンに、この漫画のタイトルが込められてると思う。
所詮、風俗。そういう関係、

そんな切なさを、教えてくれる漫画だと思った。

漫☆画太郎「罪と罰」

漫☆画太郎

この男は善か、悪か。
天才か大馬鹿なのか。

常人には図ることのできないそのスケールは、類を見ない。
ドフオエフスキーの「罪と罰」を、尊敬の念を一切込めずに
彼色に染めてしまう。

まさしく、天才。
胸糞悪くなるんで絶対読まないほうがいい。


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悪の華


惡の華(11)<完> (講談社コミックス)惡の華(11)<完> (講談社コミックス)
(2014/06/09)
押見 修造

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イケダハヤト氏のブログに紹介されてたことより、惡の華を読み終えた。
中2秒を極限までこじらせたら人はどうなるのか、を追求した漫画であると紹介されていたが、最終巻に近づくにつれての
表現力は本当にすごい。

著者はあとがきにて、もう何も書くことはない、作品の中で十分伝えることができたと言っている。
あとがきでだらだらと何かを書くことは表現者にとって一番不本意なことだと思う。

音楽でも、絵画でも、なんでも同じだと思うのだけど、

言いたいことは作品の中にすべて収めることができた、というのが表現者としては一番なのだろう。
だから、インタビュアーがこの作品では結局何が言いたかったのか?なんて聞くのは本当はおかしいことなんだと思う
実際、村上龍がそれを聞いて怒っていたのを見たことがある。

閑話休題。

ところで、この漫画は、1~6巻までの前半と7~11巻までの後半でわかれており、
前半の破滅的な流れを後半で見事に昇華している点がすごい。

前半は、パンクみたいなものだ。その中に、特異的に「変態性」や「異常性」を抜き取ることができるし、
そこが本作にカルト的な人気をたぶん与えると思うんだけど、

後半はゆったりとしたバラードみたいで、じっくりと心に訴えかけるような作りになっている。

私がこの漫画を読んで思うのは、誰しも同じ道を通って大人になっていくんだろうな、ということ。

しかし、「自分は特別である」という思い込みを上手に消化できずに抜け出せない人もいるんだろうなぁ
と思う。私の身の回りでもそういうきらいのある人はいる。

人間は考えることで自分を確立していくほかないんだと知る。
そうして、成長していきたいと常に思っていたい。

井上雄彦『リアル』


リアル 7 (ヤングジャンプコミックス)リアル 7 (ヤングジャンプコミックス)
(2007/11/29)
井上 雄彦

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久しぶりに、『リアル』を読んだ。作者は、スラムダンクで有名な井上雄彦。車いすバスケをテーマにした作品である。
いや~、井上雄彦スゲェな。
井上雄彦の作品に出てくる人々は、もがき、苦しむ、強い人間だ。私たちは普段、もがいて、苦しんでいる。ただそのあと、立ち上がる人間と倒れてしまう人間がいる。
井上の書く人々はみな、倒れても倒れても立ち上がる。
並の筆力の作家であれば、そうした姿を書くと、単純に『汗臭さ』『泥臭さ』が残るだろう。しかし、井上の作品には、常に光があり、さっそうとした風が吹いている気がする。(リアルはスラムダンクよりは、泥臭い)しかし、『リアル』の中には、なんと含蓄に富んだ言葉が詰まっていることか。ここでは書ききれないくらいたくさんあり、そのすべてを思い出すことはできない。また、内容をそらんじるものでもないように思う、マンガってそういうもんですよね?ただ、人生の曲がり角で、幾度となく読み返してみたい、そんな1冊だと思う。また今度、読もうっと
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はし

Author:はし
さいたま在住の22歳、男です。
本の感想や気になる社会テーマについて、書きます。
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写真は、江口寿史の作品です。こういうコにあこがれちゃいます笑

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