すべてはモテるためである、の続き

モテ

単なるビジネス本の枠を超えた良書『すべてはモテるためである』。前回は、その前半部分をまとめた。要約すると、モテない人とは、「自意識過剰になってしまっている人」のことであり、バカか暗い人の2パターンに分けられるという。恋をすると女の子が逃げることに頭にくる男がバカである。女の子が逃げるのを恐れるあまり声をかけられない男は暗いと分類される。

さて、前半では、自分が「バカ」か「暗い」のどちらに分類されるかを把握したうえで、その処方箋が出された。その方法は意外に簡単で、「自分が熱中できる場所(=一人っきりでいてもさみしくない場所)」を持とう、とのことだった。一人きりでもさみしくない場所を得ると、次の2つが身につけられる。1つ目、自分が何者かがわかる能力(これがバカの処方箋)。2つ目、適度な自信(暗いヤツへの処方箋)このへんが、よくある恋愛ビジネス本と違うところである。だって、そういう本で「一人っきりでいてもさみしくない場所」を持とう!とは書かれないですよ。で、自分を客観視できるようになって、適度な自信がついた。さあ、次はどうする?というのが、後半への問いである。

その答として、「キャバクラ」や「風俗」にいって、実際の女の子と話す練習をしようとなる。『相手の土俵に乗る』ことを身体感覚で身につけよう、というのだ。このへんも本書の良い所だ。前半では、とにかく自分のことを考えろと言われる。理想のモテ方はどういうのか、どんなコがタイプなのか、等々。しかし、後半は一転『よし、バカでも暗くもなくなったら、キャバクラか風俗へ行け!』とやけに具体的になる笑。

では、『女の子と同じ土俵に乗る』とは、何を意味するのだろう?それは対話できるということである。
>対話とは、相手の言っていることをまずは聴く。けれど、判断はしない、決めつけないこと。それから自分の肚を見せることです。(132頁)とある。
よくわかるぞ、筆者。これがいかに難しいことか、みなさんもわかりますよね?まず、しっかり聴くだけでもエネルギーが要るのに、加えて判断はするな、と。これは難しい。けれど、かなり重要な指摘であることはわかります。それを見透かしたように、本書では「これ、むずかしいですよ、モテてないあなたには。でも肝心なことです」(133頁)とある。笑これは心理学でいうところの、『傾聴』ってやつですね。このAV監督すげーな、とびっくりしていると、さらに筆者の指摘は続く。

『上から目線ではなく相手の話を聴く、つまり「相手と同じ土俵に乗る」というのは、あなた自身が(相手の話を聞いたことによって)変わるつもりがあるか、変化する気があるかどうか、ということです。変化する勇気があるか、ということでもあるでしょう』(135頁)いやー、これはしびれましたね。とりあえず、聴く。ここまでは、言える人多いと思います。でも、判断しないとは、上から目線ではない、ということがどういうことなのか。それは『変化する勇気』があるかどうか、である。こんなふうに言語化した人を初めて見ました。ただもんじゃないな、この人。

次に、自分の肚を見せる方法が示される。ただ、自分を見せて、それがどうとられるかは『相手の判断に任せる』のです。(138頁)こう受け取ってほしいと押し付けるのではなく、弱い自分を許してほしいと甘えるのでもなく、そういう自分は醜いと自己嫌悪するのでもなく。ただ、『自分を見せる』。これもたいせつですよね。ただ、勇気がいる。どう思われるかは、相手に任せるんだから。それが素直になるってことでしょう。つまり、ここでも勇気がいる。そうか、モテる人って『勇気』があるんだなぁ、と発見です。自分を守らないでください、と。まあ、そこまで考えなくてモテる人(筆者の言うかんじのいいバカ)もいるんでしょうけど。

さあ、ここまでのことができれば(かなり大変)あなたは自分が「馬鹿か臆病である」ことを知り、自分の「心のふるさと」を持ち、一人でいてもさみしくない居場所を得て、キャバクラや風俗で「現実の女性との接触」を練習し、コミュニティ・サークルで「ちゃんと話を聴くこと」「あなた自身が変わることを恐れないこと」「自分を押し付けないで、ただ見せること」ができるようになり、相手と同じ土俵に乗れるようになった。それなのに彼女ができない、それはなぜか。が、次のテーマです。

それはあなたが『いい人』になってしまっているからだ、と筆者は言う。自分を口説けるキャラクターではない、と決めつけてしまっているからだ、と。(本当によくわかる。自分が口説いてもなーって思ってしまうもん、私も)そんな人に、筆者は、心の中にヒーロー戦隊を持て!とアドバイスする。5人の戦隊の目的は、彼女を作ること。(こう書くと恥ずかしいですね)赤は熱血漢、青はクールで冷静、黄はチャラくて、下ネタも言う…。一人の中には、いろいろなキャラがいる。その中の一人に、(ふだんなら言えないような)キザなセリフを言ってもらったり、口説いてもらいましょうよ、というのだ。ヒーロー戦隊とは、うまい発想ですね、私は実践します。で、数あるキャラの中で最も重要なのが『桃レンジャー』なのだと。桃レンジャーは、あなたの中の女の部分。好きになった女性を攻略するために、次に誰を出すか、熱血で行くか、クールで行くか。そのローテーションは、この『女性メンバー』に考えてもらわねばいけないのだ。ということは、桃レンジャーは司令塔ですね。そして、桃レンジャーと好きになった女性は、似ているところがあるはずなんです、と筆者は言う。ピッタリ重なれば、理想の女性が表れたってことなのだそうだ。ところで、あなたの理想の女性はどういう人だろうか。言い換えれば、桃レンジャーはどうしたら意識できるのだろう?この疑問についても、筆者は、超具体的な回答をする(笑)。それは、あなたがAVも過去の体験も使わずにオナニーしているときに思い浮かべている女性のことだ、と。
とまあ、これで外見とかは分かりますが、内面はどうなのか。女性キャラは必ずあなたのお母さんの影響を受ける、これも筆者の言葉です。ピッタリ重なってる人は、マザコンと呼ばれるんでしょうね。自分の中の女を意識する、どんな人なのか、何がほしい人なのか、何を喜び、何に傷つく人なのか。それができる人を「女心が分かる人」っていうんでしょうよ。ちょっとやってみよう、皆さんも意識してみると面白いですよ。で、ちょっと考えただけでたしかに母親の影響を受けているってわかります(笑)。気味悪いですけど。

ふー、今回でこの本の感想は終わりにしようと思ったんですが、まだ書くことがありそうです。いや、この本、ほんとすごいっすよ。
最後に、心に響いたメッセージを一つだけ記します。『自分が何がしたいかを分かっていないほど、悲しいことはありません』
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はし

Author:はし
さいたま在住の22歳、男です。
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写真は、江口寿史の作品です。こういうコにあこがれちゃいます笑

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