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Posse10『シューカツは終わらない』を読む

Posseとは、都内の大学生・社会人を中心に結成されたNPO法人のことであり、若者の労働相談・ブラック企業への対応策を提言する団体である。

さて、本書では、終わりなきシューカツのテーマで、さまざまな議論がなされているが、印象に残ったものを記しておこう。尚、ここに記載するのは、あくまでこの団体が調査したデータに基づく。

まずは、就活が学生に中でどれほど負担になっているか、について。
・学生の負担が大きい。都心部で9万、地方では13万円ほどの費用が掛かるらしい。そして、全体の15%が奨学金を就活費用に充てている。
・就活は、人格を改造するものなのだ。厳しくなればなるほど、学生は企業に対してより従順になる。労働時間、給与、昇給、賞与、休暇、などの条件を妥協するようになる。
・7人に1人が「就活うつ」の状態にある。
・ESは最初、ソニーが91年卒(俺が生まれた年)を対象に行ったもので、学歴不問で人物評価をする弱者救済の要素もある制度であった。が、今では、就職ナビが肥大化したせいで、足かせになってしまっている。
・日本の働き方を象徴する言葉として『ジョブなきメンバーシップ』『メンバーなきジョブ』の2つが、対照的に正社員と非正社員に階層を作り出している。他国では、ありえないほどの賃金格差や女性が活用されていない現状がある。

次に、どうして若年労働者は働きすぎてしまうのか、について。
・日本では、1970年代半ばのオイルショック不況を境にして、『企業中心社会』がうまれ、労働者の権利は著しく弱まっていった。第1に、ストライキの数が大幅に減った。(厚生労働省 平成21年労働争議統計調査)
・労働時間の男女格差がますます開いていった。日本全体で見れば、労働時間が減少していることは確かなのだが、女性のパートタイムが増えたことが1番の原因であるため、正社員の就労時間はほとんど変わっていない。(週52時間ほど 2006年就業構造基本統計調査)
・その就業構造基本統計調査によれば、ここ10年ほどで、短時間労働者と長時間労働者の雇用形態が増えていることが分かり、2極化が進んでいることが分かる。
・学校基本調査によれば、「一時的な仕事に就いたもの」は2万人、と『進学も就職もしないもの』は9万人で合わせて11万人。全体の20%、5人に1人がそういう状態なのである。(私もその一人であった。)
・男は残業、女はパート。椅子取りゲーム論がある。7つのイスしかないけど、10人座りたい人がいる。椅子を増やすか、窮屈でも1人のイスに2人掛けするしかない。後者の可能性こそ、追及されるべきである。これを、ワークシェアリングと呼ぶ。

最後に、就職に関する議論の見方、について。
その意見がだれを対象になされているのかをまず、考える必要がある。(これは万事に通じる考え方である)新卒一括採用を廃止すべきとする側と廃止すべきではないとする側の2つがある。前者は、エリートを対象に書かれている。後者は、95%の普通の人向けに書かれている。これを以てして、新卒採用は維持すべき、とはならないが、ある意見があった時に、それがだれに向けて発せされている言葉なのか、それを考える必要がある。これは有益な言葉である。

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